Roeschlein Kreuznach LUXON 50mm F2

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絵画タッチの描画、Primoplanの別バージョン

おすすめ度

購入のしやすさ 3/10

価格が高騰しているMeyer Optik Primoplan 58mmと比較すると、流通量は圧倒的に少ないですが、安価に抑えられています。

使いやすさ 7/10

Paxetteマウントは、M42よりも少し(1mmほど)短いため、何らかの調節が必要です。ピントの山は決して見やすいレンズではないです。この個体独特の症状かも知れませんが、絞りを調節するとピントリングが移動してしまいます。また最短撮影距離が1mとながめです。

現代レンズと比較した描写の独自性 10/10

開放では、白が激しく滲み、正円の玉ボケ、ぐるぐるボケの嵐です。まるで印象派の絵画のような描写で、収差のデパートですす。F8まで絞れは、濃厚な描写をします。

総合 9/10

PaxetteマウントはM39ですし、フランジバック調整は、L39フランジバックから延長チューブなどで対策可能ですので、難易度は高くはありません。Pimoplanの描写が好きな人には、絶対お勧めのレンズです。しかし、相当のクセ玉であることも事実です。

このモデルについて

このレンズは、Meyer-Optik Gorlitz の Primoplan 58mm を設計した、Stefan Roeschlein氏が、自分の会社Roeschlein-Kreuznachで、BraunのPaxette用に開発した、4群5枚のPrimoplan型レンズです。2群目の屈曲した形が特徴的です。上の構成図は、出品者のひとりごと・・さんの構成図をトレースさせていただきました。BraunのPaxettマウントですので、M39スクリューマウントですが、フランジバック44mmです。これは、M39-M42リングをかませて、M42(プラクチカ)マウントアダプターを用いた場合、約1.5mm短く、無限遠が出ません。何らかのマウントアダプターを、用意する必要があります。最短撮影距離は1mで、50mmレンズと考えると非常に長いです。SONY Eマウントに直付けではなく、ヘリコイドアダプターを介した方が使い勝手は良くなります。

この個体の入手

この個体は、STAEBLE LINEOGONとの抱き合わせで、ドイツの出品者から€200で、ebay経由で入手しました。レンズには汚れがあり、ヘリコイドグリス抜けがありました。簡単なメンテナンスで、使用可能な状態になりました。レンズキャップは付属していませんでした。高価ではありますが、Meyer Optik Primoplan 58mmの、1/2~1/3以下の価格で入手できました。

撮影準備

パクセッテマウントアダプター

Paxetteマウントは、フランジバック44mmです。L39フランジバック28.8mmに調整するため、15.2mmの延長チューブを配置すれば良いのですが、安全を見て15mmのL39チューブとしました。

リアキャップ

M39リアキャップを出力しました。

カメラへの接続

上記マウントアダプターでPaxetteをL39にしました。その後、次のの3案が考えられます。

撮影(作例)

開放で、ダイナミックレンジは高くありません。黒つぶれしますし、白飛びは激しく、とても滲むレンズです。滲みは、この個体特有の影響なのかも知れません。

F8まで絞ると、少しシャキッとしますし、色も濃厚になります。

F8まで絞っても、アウトフォーカスでは盛大なぐるぐるボケが発生します。

このLow-Fiな感じがたまらなく素晴らしいです。

Primoplanの代名詞である、正円の玉ボケも観察できます。

南中の太陽は地面に反射して、盛大なハレーションを起こします。それが、印象派のような絵を作り出します。

ぐるぐるボケと滲みとハレーション 素晴らしいレンズです。

ヘリコイドアダプターで、マクロ撮影もこなします。

ありがとうございました。

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