ミラーレス機だと使いやすい、Leitzの魂を感じる力作
おすすめ度
購入のしやすさ 7/10
長い筒内で乱反射して“画質が悪い”との評価が多く、Leitzにしては、上位に入る低価格モデルです。流通量も多く、購入しやすいモデルです。
使いやすさ 8/10
私は、初めてファインダーを覗いた際に、唸ってしまいました。めちゃくちゃ見やすい。ピントの山がつかみやすい。90mmという焦点距離は、嫌いではありません(むしろ、大好きです)。
重量330gはそんなに重くはありませんが、レンズが長目の筒の先端に配置されるため、重量感はやや感じます。長時間、Sony α7S3に付けて持ち歩くのは、少し大変です。
しかしながら、総合的に考えて非常に操作性に優れた、使いやすいレンズです。
現代レンズと比較した描写の独自性 6/10
ほんの若干の周辺光量落ち(加点要素)があるものの、歪みは見当たりません。ゴーストハレーションも出にくく、変な色かぶりも起きにくい、優秀なレンズです(減点要素です(苦笑))。だからといって、現代レンズと比べると明らかに異なります。すごく優しいエッジの表現せす(ですが芯はあります)。良いオールドレンズのお手本のような表現力です。この口径の小ささでF2.8を確保し、こんなに優れた描写を行うのは凄いの一言です。
総合 8/10
コストパフォーマンスは、最高ではありません。価格はLeitzは、やはりLeitzです。初めの1本にはなり得ませんが、交換レンズとして十二分な価値を持っています。描写力も十分です。
モデル詳細
このレンズは、Wetzlarで1959年~製造されたモデルです。LENS-DB.comによると、1964年以降、WetzlarとCnanadaでTele-Elmarit 90mm F2.8が製造されています。KenRockwell.comに、無印Elmarit 90mm F2.8は、1974年まで製造が続いた旨の記載がありますが、真偽は不明です。
レンズ構成は、珍しい形の、3群5枚の変形トリプレットです。
当然、レンジファインダーのM型ライカ用に開発されたモデルです。レンジファインダーでは、長い焦点距離は、使い勝手が悪くなります。この90mmも35mmなどに比べると、人気薄なのも納得がいきます。しかし、ミラーレスで使うと、使い勝手も良くなり、Leitz魂を感じられるレンズです。
この個体について
入手はヤフオクで、レンズ前玉にカビがあるとのことで、非常に安価に購入できました。フロントキャップと、リアキャップ(共にライカと表記されている真贋不明)が付属しました。カビ中心部ですが、とりあえず放置します。本レンズのシリアルNoは1,878,***ですので、camera-wiki.orgによれば、1961年製造と分かります。六十数年前の個体にしては、前玉のかび以外、かなり良い状態です(このかびはソフトフォーカスに影響していると思いますが)。当時のドイツの工業力、ライカの品質の高さには驚かされます。
マウントアダプター
このレンズはLMマウントです。90mmで最短撮影距離1mなので、そんなに悪くはありませんが、念のため、ヘリコイド付きLM – NEXマウントアダプターを用いて撮影します。
フードについて、KenRockwell.comにLEICA 12575 フードの効果は低いと記されています。今回はフードを用意せずに撮影を始めましたが、確かに、ゴーストやハレーションに悩みませんでした。
撮影(作例)
若干の周辺光量落ちが発生します。
いつものドッグランに来ました。
いつものドッグランで女の子を怒らせてしまいました。
しつこいと、嫌われるよ。。。
寒色系が正常なのでしょうか?それとも、噂の内面反射?
わんわん電車が出来てしまいました(笑)。
ダックス君と仲良くなれました。
このレンズ、色補正最小限で済むので、RAW現像が楽です。
隣のエリアに行ったら、みんな寄ってきて、少し怖じ気づいてしまいました。
チワワ君と仲良くできました。
他の公園へ移動しました。
このレンズ、歪みが少ないです。
初めて会うワンちゃんから、不審な目で見られました。
みんなとご挨拶出来ました。
バッタの香りですか?
今日も、いっぱいありがとうございました。