ボケが印象的な、エルネマンの残影
おすすめ度
購入のしやすさ 7/10
一時期よりも中古流通量は少なくなりましたが、1万円以下で購入可能です。
使いやすさ 7/10
比較的安価な、PBマウントアダプターを購入すれば、標準レンズとして大活躍出来ると思います。使用感はMFであること以外、現代レンズと遜色ありません。
現代レンズと比較した描写の独自性 9/10
最新レンズの、カリカリな解像感は得られません。ぐるぐるボケが出ます。ボケが暴れて楽しいレンズです。
総合 8/10
標準領域で希少なエルノスター型レンズです。マイナーなPBマウントアダプターを購入さえすれば楽しめます。標準領域で、エルノスター型レンズの描写が楽しめる、大変貴重な存在です。
モデル詳細
ボケモンスターレンズとして知られる、PRAKTICAR 50mm F2.4は、標準領域では貴重な4群4枚のErnostar型レンズです。
Ernostarは、1923年にLudwig Jakob Berteleが、ドレスデンのErnemann社に在籍中に完成させたレンズです。この、元祖Ernostarは10cm F2.0と12.5cm F1.8であったそうで、開発当時は、非常に明るく「エルネマンの星」と名付けられました。 この高速レンズは、フラッシュが焚けない政治の舞台などを撮影するのに、大変活躍したそうです。
その後Ernemann社 Zeiss IKONに吸収され、第二次世界大戦後、ドレスデンは東ドイツ領内となったため、VEB PENTACON(PENTACON人民公社)として残りました。VEB PENTACONはErnemannタワーにありましたし、会社のロゴにはErnemannタワーを使っていました。ですから、VEB PENTACONが、カメラを売る際に、標準レンズとしてErnostar型レンズを付けて売るのは、理にかなっています。
本モデルは、1979年から販売されたもので、東側の思想を受けたのか、外装には樹脂製パーツを多用した鏡筒デザインは、非常に合理的です。マウントは、マイナーなマウントPRAKTICAR Bマウントです。
この個体について
ebay経由で、ドイツの出品者から、フロントキャップ付きで、国際送料込みで€37で購入しました。フロントキャップに多少のスレがあるものの、絞り・ヘリコイドの動作も全く問題が無く、光学系も非常に状態の良いものでした。
このレンズの距離計は、m(白字)とfeet(緑字)が同じ列に記載されています。
この個体の一部の白字が劣化なのか、黄緑色~緑色になってしまって、非常にわかりにくいです。
また、リアキャップが付いてなかったので、(このレンズは標準レンズとしてカメラに付けて売っていた経緯があるみたいで、リアキャップ無しが多いです。)、リアキャップを作製しました。
PRAKTICAR Bマウント対策
作戦1
PB-NEXマウントアダプターは比較的多く売られてい、少し待つのを覚悟するのであれば、さらに安価なもの(多分中国からの直送)も見られます。
最短撮影距離0.6mですので、ヘリコイド付きアダプターの意義は少ないです。
作戦2
私はもう少し寄りたいので、PB → EOS、EOS → LM、LM → NEX(ヘリコイド付き)を選択しました。
作戦3
PB-L39マウントアダプターを3Dプリンターで作製して、L39ヘリコイドか、L39-LMマウントアダプターを介在させる方法です。
フレア対策
Ernostarが衰退した理由は、斜光、逆光に弱いと説明されていました。
確かにこのレンズは、逆光耐性が非常に低いと思います。
そこで、フードを付けます。レンズフィルター径は49mmですので、49mmフードが必要です。市販フードを購入するのも良いですが、今回は、3Dプリンターで出力(フード)しました。
内面反射防止は、以下を行いました。
撮影(作例)
このレンズ、ぐるぐるします!!!
今日はこの春一番の暖かさです。お散歩が楽しみです。
このレンズ、怪しいボケで開放が面白いです。
急に暖かくなって、お散歩のはじめからバテてます。
絞り込むと、それなりの描写をします。
ワンちゃんに会うと、急に元気になります。
いつもの公園が さくら祭りで賑わってました。
山の公園の桜は、1部咲きですが・・・。
先輩ダックスくんにご挨拶出来ました。
ワンちゃんを見ると、うれしくてたまりません。
パグちゃんもありがとうございます。
サボテン園、今日も異常なし。パトロール終了です。
東欧圏らしく、淡白な色のレンズです。
早咲きの桜は、咲いているのもありました。
このレンズ、超クセ玉です。これをを使っていると、開放ジャンキーになりそうです。
ワラビが芽を出していました。春です。
最後まで見ていただいてありがとうございました。