Carl Zeiss Jena Flektogon 25mm F4

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東ドイツのフィルター径82mmの大型広角

おすすめ度

購入のしやすさ 6/10

Flektogon はDistagonよりも安価で、中古市場に多く出回っています。最も多く見かけるのが35mmで、次いで20mmになります。製造の短かった25mmは比較的少なめですが、Distagonよりも安価か、Distagon程度で購入できます。

使いやすさ 8/10

大型で、比較的重め300(g)ですが、見た目ほどの重量感はありません。このレンズの扱いやすさは、20cmという短い最短撮影距離です。本当に、大きさ(フィルター径82mm)以外、素晴らしいレンズです。

現代レンズと比較した描写の独自性 6/10

周辺光量落ちがなく、歪みも非常に少ない、広角のお手本のような描写です。この意味では独自性は低く思います。しかし、本モデルはコーティングが未熟で、耐逆光性能は優れていません(現代のマルチコーティングと比較した場合)が、低すぎるわけではありません。逆光ではゴーストが発じます。現代レンズのような抜け感はなく、描写はカリカリではありません。十分に、オールドレンズの描写だと思います。

総合 8/10

見た目のインパクトが、非常に大きなレンズです。大きさ取り扱いに困難を感じなければ、是非ともおすすめ出来るレンズです。ストレスのない近接撮影が可能な広角レンズが、こんなに楽しいものなのかと改めて教えてもらえます。外観とその描写は、Yashica/Contax Distagonよりも、オールドレンズらしさがあります。

このモデルと個体

レンズ構成は、6群7枚のレトロフォーカス型です。TやT*が付いていません。コーティングがされていないのか、特許の都合なのか不明です。しかし、逆光耐性は十分にあります。Flektogon 25mmは、Zeissikonved.deによると、最終設計1958年4月、1959年販売開始です。この時代の25mmは、超広角だったのでしょう。設計にかなり無理をしたのか、このモデルは前玉が非常に大きく、フィルター径は82㎜です。LENS-DB.comから、25mm F4は、35mm F2.8より7年遅い販売開始です。20mm F4はの販売は、さらに3年遅れます。35mmに比べて、25mmの設計、製造が大変だったことが想像できます。

25㎜ F4は、1959年9月から1967年8月までの8年弱の作られ、19,380機が製造されたとのことですが、この個体は、中期のデザインです。シリアルNoは、5,966,***です。このシリアルNoはCamera-wikiでは5,000,000-6,0000,000は、1958-1961に製造されたものとのことですので、1961製造と推察されます。

撮影準備

エキザクタマウントですので、Exakta-LMマイクロヘリコイド付きLM-NEXマウントアダプターが選択肢に上がります。

しかし、このレンズの最短撮影距離を考えると、マイクロヘリコイドはナンセンスです。意図しないヘリコイドが伸展していたなど、むしろ有害です。

素直にExakta-NEXマウントアダプターか、Exakta-LMマイクロヘリコイド無しLM-NEXアダプターがおすすめです。

撮影(作例)

寄れる広角は、非常に使い勝手が良いものです。

 

 逆光では、フレアもゴーストも出ます。

寄れるのは正義です。

 

重さ、大きさが気にならなくなるくらいに、大変使いやすいレンズです。

ありがとうございました。

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