オールドレンズを楽しむときに、とりあえず今持っているカメラに合うレンズを探して楽しむのは、非常に合理的です。
しかし、新たにカメラを購入する際に、(特にオールドレンズに興味があって)どのカメラにしようかと悩んでいる人に向けた、カメラ選びについて、以下に私見を記します(データなどは執筆時2024年3月末のものです)。
つまり、現行で販売されているレンズや、AF性能の高さの比較は一切無視しています。ご理解ください。
フランジバックから考える
フランジバックをご存じでしょうか?
レンズマウント面から、フィルム(撮像素子)までの距離です。
現行SONY αシリーズ(Eマウント)は18mmで、写真のTakumar(旭光学(ペンタックス))は、45.5mmです。
この差 27.5mmを、マウントアダプターで埋めて形状を変えてしまえば、古いレンズでも使える計算になります。
フランジバックは、フォトスクさんの“マウント径の比較一覧”に、詳しく載っていますので、参考にしてみてください。
つまり、フランジバックが短いカメラを購入すれば、マウントアダプターの幅が取れるので、レンズ選びの幅が広がります。
フランジバック “マウント径の比較一覧” から引用
- ニコンZ 16mm
- フジフィルムX 17.7mm
- キヤノンEF M 18mm
- ソニーE 18mm
- キヤノンRF 20mm
- ライカL/T (ライカ、パナソニック、シグマ)20mm
- マイクロフォーサーズ(パナソニック、OMデジタル(オリンパス)) 20mm
この点で、ニコンZマウントが最強です。
現にSONY Eマウントレンズを、ニコンZマウントへ変更するアダプターも売られています。
これを使うと、現行SONYレンズ(絞りリングあり)を、ニコンZマウントのカメラでMFレンズとして、使用可能です。
マウントアダプターから考える
マウントアダプターは、多くの人が、市販のマウントアダプターを購入すると思います。大都市に住んでいる方なら、量販店やオールドレンズ専門店での購入という選択肢があると思います。
私は、地方都市に住んでいるので、Amazonが主な購入先です。
Amazonで多く売られているマウントアダプター
- ニコンZ (NIK.ZやNZ)
- フジフィルムX (FX)
- ソニーE (EやNEX)
- キヤノンRF (EOS R)
- ライカL/T (L.SLやL)
- マイクロフォーサーズ(M43やM4/3)
センサーサイズから考える
35mmフィルムが社会に浸透していた時代は長く、多く製造され、現在も多く流通している、(安価な)古いレンズは、フルサイズを基準としています。APS-Cや、マイクロフォーサーズも、優れたカメラシステムですが、これらを使うと、レンズ中央部のみを使用するため、「ボケ」にくくなります。
球ボケが非常に綺麗な、Super-Takumar 50mm1.4を、EOS7Dmk2(APS-C)に付けてみて、球ボケが全く出ないことに驚きました。
フルサイズセンサーを 搭載しているカメラメーカー
- ニコン
- ソニー
- キヤノン
- ライカ、パナソニック、シグマ
SONY α7S3を選んだ訳とデメリット
私は、SONY α7S3を購入しました。理由は、高感度であったからです。
安いレンズや古いレンズは、暗いレンズが多いです。暗い室内で手持ち撮影を考えると、ISO6400は欲しいです。
α7S3の常用~102400、拡張~409600は、非常に魅力でした。けれども、やはりα7S3といえども、高感度はノイズがのります。
唯一の救いは、ISO16000が非常にノイズが少ない事です(詳しくは α7siii デュアルネイティブISO で検索をお願いします)。
また、最近のPhotoShopのアップデートで、RAW現像時のノイズ除去機能が強力になったのも、α7S3を使い続けている理由です。
その上で、最大のデメリットは、「画素数が足りない」ことです。
有効1210万画素は、最新のAPS-Cの半分なので、余りにも貧弱に思えます。
トリミングをする度に、Nikon ZfやCanonR6に、心が揺れています。